結論、いらん!!
いや、いきなり話終わらせんなよ
でも、要らんもんはいらん。
日商2級持ってりゃ十分仕事はできる!
仕分け出来て工業簿記チラッと分かりゃ後は何とかなる。
要は仕事は実践だ!
Contents
日商1級の合格を目指す人はどんな人?
んじゃ、そもそも日商1級なんて激ムズ簿記試験、どんな人が受験するのか。
ぶるどる何で受けたのよ?
わしの時代は大学行っていなかったら日商1級を取らないと税理士試験受験出来なかったのさ
そう、そもそも会計科目でさえ受験出来なかった。
だって改正あったの令和5年からだしね。
日商1級を受験する人の大半はこの税理士試験の受験資格を得る為だろうと思われる。
あとは簿財受験前の腕試しとかね。
ところが、ぶるどるが会計事務所に勤務していた時、20代後半の女性の方が、
私、今年から日商1級目指して勉強しようと思うんですよー
ぶるどるさん合格してるならポイントとか色々と教えて下さいねー
と言ってきた。
何で?
時間の無駄だからやめとけ
何か資格取得目指すのなら絶対に他のが良い
とソッコーで返したら、
えー、そんな冷たいー
せっかくやる気になって学校とか調べてたのにそんな事言わないで下さいよー
っていやいや、そもそもなんで日商1級なん?
良い大学出てるんで税理士目指すなら受験資格もってるし。
聞けば、日商1級を持ってたら手当が月に1万円付くからとの事。
確かに月に1万の手当は惹かれるけど、それを得るために今から費やす時間と金額考えたら割に合わないと説明した。
そもそも、日商1級は取ろうと思って取る人よりも取らないとしょうがない(先に進めない)から取っている人が多いと思われる。
会社も福利厚生として、
持ってるなら手当として付けてあげるよー
って感じであって
合格したら手当付けてあげるから頑張って勉強して合格してねー
ってスタンスではないと思う。
日商1級の難易度とは
“日商2級を持ってるから次は1級~”
ってテンションで取れるほど簡単な資格ではない。
突然次元の違う難しさになってくる。
合併だの連結だの投資正味現在価値だの突然なんのこっちゃ分からん話になってくる。
特に、工業簿記・原価計算が難しくなると言う人が多かったが、自分はそっちは面白くてしょうがなかった。
タブン稀血だと思われる。
色んなサイトで資格取得の平均勉強時間が記載されているが、はっきり言ってどれが正しいとも言えない。
こればっかりは個人差あるしね。
参考までに色々なサイトを見ていたら大体1000時間前後で記載されており、下手すると簿記論の合格勉強時間よりも多い。
日商1級合格するだけ勉強したら税理士試験1科目合格するやん
確かにそれ位勉強した気がする。
でも、当時学校の授業だけで1000時間位やってたのに落ちた人達も一定数いた。
当たり前だが合格概算時間は目安であって絶対ではない!
日商1級合格しても独占業務がない
これは激しく痛い!
履歴書に記載することのできる資格ではあるが、独占業務は何もない。
日商1級を持ってないとダメ!
って業務が何も無いのである。
1000時間も勉強したのに…
合格率10%前後の難関試験突破したのに…
会計事務所で日商1級合格する勉強時間で生きそうな資格とは
はっきり言って月の手当1万円の為に1000時間も勉強して学校通って合格しても取り返すのに何年かかるんだって思う。
税法科目1科目だって働きながら合格するの大変だぞって前回までさんざん言ってきたのにそれと同程度の勉強量が必要な資格に1年で合格できるとは限らない。
まして、合格しても会計資格なのでほとんど業務の幅も広がらなければ田舎の事務所ならば知識を使う機会もほとんどない。
ならば、絶対他の資格を取った方がマシだ!
社会保険労務士はおすすめ
会計事務所に勤務していて1000時間程度勉強する気があるのならもう少し頑張って社会保険労務士の勉強をする事をお勧めする。
社会保険労務士だと1000時間の勉強時間では少し足りないと思うが、頑張って合格すると日商1級よりも確実に業務の幅は広がる。
そして、会計事務所に勤務していると意外とニーズが多い。
よく紹介してくれと依頼されていた。
と、言う事は会計事務所にぶら下がって専属の社会保険労務士になれば勝手に仕事はやって来るし良い事づくし。
社労士業務分は給料と別に直接契約もOKな事務所だったら報酬はまるまる自分がもらえる。
一部税理士の先生でニーズがあるからと社労士の資格も持っている先生は意外と多い。
ちなみに勤務していた会計事務所では日商1級の手当も1万だが社労士の手当も1万だった。
だったら社労士の方が絶対に良いよね。
日商1級と違っていざとなったら独立開業も出来るしやり方次第では稼げる資格なのでかなりおすすめ。
会計事務所の勤務税理士で独立を目指す人は少なからずいるから、その人と気が合えば一緒に合同事務所を設立したりも出来る。
勉強の内容は暗記が比較的多く数字も出てくるが計算は少ない。
授業やテキストでインプットして小テスト等でアウトプットしていく勉強法で確実に合格できる。
一方、日商1級は解き方知らんとどうしょうもないような問題が出てくる。
原価計算はひたすら計算だ。
コツコツと勉強できる人であれば会計事務所勤務で社労士取得は大変おすすめできますよ。
行政書士も良いかも
次に日商1級とあまり変わらない位の勉強時間で合格出来そうな資格が行政書士だ。
こちらの資格も会計事務所に勤務していたらニーズは高い。
建設業のクライアントは経営審査があるので、その書類作成に必ず行政書士さんに依頼していた。
経営審査の点数は決算後にその決算書を基に作成するが、この点数は建設業にとって場合によっては死活問題となる事もあるので決算時に行政書士の先生と連携して行う事が多い。
その業務を社内で完結出来るのは大変ありがたい。
その他補助金の申請等様々な書類作成の依頼等もあるので、こちらも会計事務所にぶら下がっていたら勝手に仕事は舞い込んで来る。
って言うか、会計事務所の仕事も出来るなら自分が担当すると面倒なやり取りをしないで、全部自分一人で出来ちゃうから会計事務所もクライアントも便利な事この上なし。
宅地建物取引士も場合によっては良いかも
クライアントに不動産業が多ければ宅建士の資格も良いかもです。
クライアント先が業務拡大等で土地を探していたりする時に不動産のクライアントがあれば橋渡しが出来ます。
また、投資としてのマンションの購入等のお手伝いもスムーズに出来ます。
会計事務所はどこよりも最初に会社の移転や業務拡大、利益が出ていると投資等の相談があるはずなので、宅建士の資格を持っていると土地や倉庫といった物件を探してきたり、不動産業のクライアント先にリサーチしたりして契約がまとまれば手数料を貰えます。
大きな会計事務所ほど年に数件あったりするので資格保有者が居ると重宝されると思います。
まとめ
自分は会計事務所に15年ほど勤めていましたが、日商1級の資格が生きた事はほぼ無かったと思います。
会計事務所に就職して簿記の資格取得を目指すなら2級までにしておくのが良いと思います。
1級を目指すのも良いですが、その時間で社労士、行政書士、宅建士を勉強して合格すると会社の業務も広がり成長にも貢献出来て良いですよ。
誤解のないように追記すると、日商1級を決して否定している訳ではなく、都会で会社の経理スペシャリストを目指すなら必要な資格です。
が、田舎の中小企業相手では知識を必要とする場面は少ないのが現状です。
会計事務所に勤めながらステップアップの為に貴重なお金と時間を使う参考になれば幸いです。
それでは、良い選択を!